こんにちは。wiwiwの介護アドバイザーの角田です。
書店の雑誌コーナーで「断捨離で母の呪縛を解く」という言葉が目に飛び込んできました。
「毒親」や、姥捨てならぬ「母捨て」という言葉も目にします。
母娘の葛藤がマスコミで取り上げられたり、それを題材にした実用書や小説も多数出ており、
インターネット上にもたくさんの体験談が紹介されています。
ちょっとしたブームになっている気がします。
母と娘・・・
「こんな母だったから私はこうなってしまった」と
母親を恨む娘さんから介護相談を受けることがあります。
大変なご苦労をされてきたことを受けとめながら、丁寧に話を聴きます。
母親に会いたくない、声を聞きたくない、身体にさわれない。
「それでも介護しなければならないのでしょうか」
娘さんの年代は、30代~60代までさまざまで、
母娘の葛藤はどちらかが亡くなるまで続くようです。
介護は、人間と人間の営みですので、
自分の気持ちと否が応でも向き合わなければならなくなります。
そのときに、封印していたあるいはずっと引きずってきた母親への思いが湧き出してきて、
それを電話相談で聴いてもらおうと思うのでしょう。
今、母娘関係の特殊性が一般論として言語化されたことで、自分だけではなかったと
気付いた娘さんがたくさんいるのではないでしょうか。
一方で、子育てをしている方は痛感するでしょうが、完璧な母親にはなれないというのも事実です。
母娘が不完全な人間同士として、ぶつかり合い、関係を改善したり決別したり、
人生のドラマが生まれるのが介護だなあと、改めて思います。
「母にとっての私、私にとっての母を双方向から眺めてみたい」
「母の人生は母のものであって、私が全て引き受けることも、変えてやることもできない」
という言葉を相談者から聞いたとき、
介護によって二人の関係が変わっていくのかなあと思いました。
つのちゃん
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