こんにちは。wiwiw介護アドバイザーの角田です。
2月17日(火)の午後、「今日からできる仕事と介護の両立支援実践セミナー」(厚生労働省委託事業 仕事と介護の両立支援事業)を開催しました。
私もオブザーバーとして参加させていただきました。
渋谷のウィメンズプラザの外は冷たい雨が降っておりましたが、地階ホールには企業の担当部署の方々が大勢集まり、この問題に対する関心の高さが熱気となって伝わって参りました。
私が印象に残ったことをご紹介します。
◎子育て支援の制度を知るのは妊娠がわかってからでも間に合うが、親は突然倒れる可能性がある
確かに、妊娠がわかってから出産までの期間に、育児支援制度をどのように利用するか、夫婦・職場で話し合って方向性を決めることができますね。
それに対して、“介護は突然やってくる”という言葉があるように、親が急に入院して付き添わねばならないときに、会社の介護休業制度をじっくり確認するゆとりはありません。
自分の仕事の穴埋めを誰に頼むかもままならないのに、介護保険サービスの利用方法を調べる時間はありません。
介護保険制度に関する知識が全くなければ、利用できることさえ思いつかないでしょう。
会社に迷惑はかけられないし、私しか介護する人はいないのだから「仕事を辞めるしかない」と思い詰めてしまう人も出てくると思います。
そのような事態を回避するためには、親の介護に直面する前に、会社の仕事と介護の両立支援制度や介護保険についての情報を、頭の隅に入れておくことが大切です。
入社する時点では、元気な親御さんに面倒をみてもらっている人が少なくありません。
そのようなときには、親の介護と言ってもピンときません。
介護保険料を20歳から徴収するという案を40歳からに変更したのは、
「20歳の学生は国民年金も納められないのに、介護保険料なんて到底無理」
という声が上がることが予想されたことと、
40歳になれば、そろそろ親が高齢者の仲間入りをして親の介護が身近になるので、
国民が反論しないで納めてくれるのではないかと考えたからだそうです。
そこで、介護の事前準備をいつ始めたらよいかですが、介護保険料が医療保険料と共に給与から天引きされる40歳になった時はいかがでしょうか。
まだ実感が乏しいかもしれませんが、「仕事と介護の両立セミナー」を受講したり、
社内の基本的な取り組みを調べたりして、介護に関する情報にアンテナを張れるようにするとよいと思います。
会社の介護休業制度と介護保険制度の基本を知ることは、親を介護するための心の準備になります。
また、自分と配偶者(40歳以上)も、病気によっては介護保険サービスを利用できることや介護の不安をどこに相談すればいいかも確認できるでしょう。
ところで、働き続けたい女性だけではなく、夫婦共働きを志向している男性は、会社の育児支援制度を確認してから結婚・妊娠を考えると思います。
自分のライフプランに合う働き方ができる会社に勤めたいならば、学生の頃から、育児支援制度を重要な判断材料にしているのではないでしょうか。
同じように、入社する時点で親の介護に直面していたり介護の不安が大きい人は、仕事と介護の両立支援制度が手厚い会社を選ぶでしょう。
つまり、育児と介護の両立支援制度は、会社の価値を高める指標であると改めて確信いたしました。
つのちゃん
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