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災害時は「水とトイレ」を確保する


「人が生きるために大事なことは『食べて出すこと』。

これが一人でできなくなったら、誰かの手助けが必要です。

この手助けが『介護』です」

と、介護セミナーでお話ししています。

 

先日、防災に関するシンポジウムに参加した知人が、「災害にあったとき、水さえ飲めれば数日間食べなくても大丈夫。でも、トイレだけは我慢できない。防災用品でまず用意すべきものは、水とトイレだそうだ」と教えてくれました。

 

災害時は「飲んで出すこと」が大事なんですね。

 

このところ、地震と台風と大雨が日本中を襲っています。

マスコミは、停電と断水で困っている人の声は取り上げますが、トイレに困っているという声を聞いたことがありません。

 

台風19号が近づいてきたとき、あるテレビ番組で「携帯の充電、ガソリンの補充、お風呂に水を張る」の3つをするようにと言っていました。

 

この、「お風呂に水を張る」ですが、「断水でトイレの水が流せなくなるかもしれないから、お風呂のお湯は捨てないほうがいいよ」と言われたことがあります。

今回はきれいな水を溜めておくようにという指示ですが、「トイレにも流せる」と思った方は多いのではないでしょうか。

 

今、「大きな地震が発生した直後はトイレに水を流さない」が原則だそうです。

地震で下水の配水管が外れてしまったら、そこから汚水が漏れて大変なことになります。

マンションの上階の人がトイレの水を流したために、下の階の部屋で汚水が溢れてしまい、損害賠償問題に発展したこともあるとか。

 

水害時、マンホールからすごい勢いで雨水が吹き上がっている光景が報道されました。

満タンになった下水道に各家庭がトイレの水を流したら、汚水処理場に行けない汚水はどこに行くのでしょうか。

 

また、タワマンが被災して、住民は近くの施設のトイレを利用していると報道されましたが、高層階の人がトイレの度に階段を下りて登っては無理だと思います。

 

トイレの備えは大事ですね。

 

そこで、非常用トイレについてネットで検索すると、たくさんの種類が売られています。

家族の人数分を用意するとなると、結構高額になります。

 

東京都発行の『東京くらし防災』

https://www.bousai.metro.tokyo.lg.jp/_res/projects/default_project/_page_/001/005/746/kurashi_1.pdf

の54ページに、家の水洗トイレを利用した簡易トイレの作り方が載っていました。

私はこれでいこうと思っています。

 

この話を一人暮らしの80代の女性にしたら、「あらぁ、45リットルのゴミ袋と大人用紙おむつを買っておかなきゃ」と早速ドラッグストアに行きましたよ。

 

まずは「水とトイレ」を確保する。

皆さんも心掛けてくださいね。

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つのちゃん

介護家族のご相談をたくさん受けてきて、いろいろ学ばせていただきました。それを皆さんにお返ししたいなと思っています。

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