近年、なぜ認知症の人が増えたのでしょうか。
一番の要因は、長生きする人が増えたからです。
脳の中では脳神経細胞が様々な情報のやりとりをしています。
その過程でタンパク質のゴミが生じ、通常は、脳脊髄液が洗い流していることがわかってきました。
たんぱく質のゴミが何らかの理由で排出されずに脳内にとどまってしまうと、それが神経毒となって脳神経細胞を死滅させます。
このたんぱく質のゴミが、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症などを引き起こすと考えられています。
アルツハイマー型認知症では、原因となるアミロイドβ(異常なたんぱく質)が20年以上かけて一定量を超えると、日常生活に支障をきたすほど認知機能が低下して、認知症を発症します。
ということは、アミロイドβがたまり始めても、一定量になる前なら、日常生活が支障なく送れて、認知症と診断されることはないでしょう。
人生50年、60年の頃は、認知症になる人は少なかったと思われます。
現在、女性の平均寿命は87歳、男性は81歳を超えています。
超高齢社会(65歳以上の人の割合が全人口の21%を超えた社会)の日本では、認知症は他人ごとではありません。
誰でも認知症予備軍といえます。
このような時代ですので、「親が認知症になったら仕事は辞めなければならないか」と不安を感じている人が大勢います。
そういう人々のお役に立ちたいと思って、『認知症介護と仕事の両立ハンドブック』を書きました。
ハンドブックですので、いざというときに役立つ情報を載せていますが、全体としては読み
物になっています。
これまでたくさんの認知症の当事者や介護家族、医療や介護の専門家と交流させていただきました。
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つのちゃん
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