新型コロナウィルスの感染者が世界中で増加しています。
日本は感染源が特定できない市中感染の段階に入ったようです。
ウィルスは見えないし臭いもしないから、どう防いだらいいか不安ですね。
ウィルスの正体を少しでも知れば不安が和らぐかなと思い、ウィルスについて調べてみました。
①ウィルスは細胞を持たない
大腸菌、黄色ブドウ球菌、結核菌、ピロリ菌などの細菌は、一つの細胞からできている単細胞生物で、栄養源さえあれば、自分と同じ細菌を複製して増えていきます。
抗菌薬(抗生剤、抗生物質)は、細菌を退治する薬です。
一方、ウィルスは、自分で細胞を持ちません。他の細胞に入り込んで生きていきます。
人間の体にウィルスが侵入すると、人間の細胞の中で自分のコピーを作り、細胞が破裂してたくさんのウィルスが飛び出し、他の細胞に入り込んでいきます。
インフルエンザや風邪(普通感冒)など、ウィルスが原因の病気には、抗菌剤(抗生物質)は効きません。
ウィルスをやっつけるのは、自分の免疫力です。
発症すると熱が出るのは、熱によってウィルスの活動を抑え、その間に身体の免疫力を上げるようにする自己防衛反応です。
そのため、なるべく熱を下げずに(38.5℃くらいは安全)、水分補給をして安静にし、部屋の湿度を低くしないことが大切です。
もし、肺炎になってしまったら、酸素吸入等をして肺炎の悪化を防ぎ、免疫力で回復するのを待つのが治療法だそうです。高齢者や基礎疾患がある人が重症化しやすいのは、自己免疫力が弱い傾向があるからです。
新型コロナウィルスに感染したかもしれないと不安な場合、肺炎が重症になる前に医療機関に行く必要があります。そのときは、各都道府県が設置している「帰国者・接触者相談センター」に電話をして相談しましょう。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html
②ウィルスは小さい
ウィルスはたいへん小さいので、市販のマスクではウィルスの侵入を防ぐ効果は少ないそうです。
ただし、咳やくしゃみで飛沫として出た場合は粒子が大きくなるので防げるとのこと。
咳やくしゃみ等の症状がある人は、積極的にマスクをして、ウィルスを飛散させないようにしましょう。
ウィルスの大きさを他のものと比較してみます。
人の髪の毛の直径 70 マイクロメートル
花粉 10~50 マイクロメートル
PM2.5 2.5 マイクロメートル
大腸菌 1~2 マイクロメートル
大きいウィルス 0.02~0.8 マイクロメートル
においの粒子 0.001~0.02 マイクロメートル
煙草の煙 0.001~0.01 マイクロメートル
1マイクロメートル=1メートルの100万分の1
最近目にする1ナノメートルとは、1メートルの10億分の1
大きいウィルスは20~800ナノメートルになります。
マスクをしていてもにおいがわかるのは、においの粒子が小さいからなのですね。
野口英世はアフリカで黄熱病の研究をしていましたが、成果を上げることができないまま、黄熱病に感染して死亡しました。
実は、黄熱病は黄熱ウィルスによるものなので、野口英世がどんなに頑張っても、当時の光学顕微鏡ではウィルスを発見することは不可能だったのです。
その後、電子顕微鏡の発明によりウィルスが可視化され、黄熱病もワクチンで100%防げる病気になりました。
検査機器の進歩によって、医学も進歩したのですね。
ところで、予防のためにアルコール消毒が推奨されていますが、アルコールはすぐに蒸発するのでウィルスを殺す前に効果がなくなることもあるとか。
石鹸でよく洗い流水で流すのが安全だそうです。
この1~2週間が、新型コロナウィルスの感染拡大を防げるかどうかの山場です。
人混みを避けるとともに、自分の免疫力を上げる生活を心掛けましょう。
つのちゃん
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