介護アドバイザーの角田です。
介護保険サービスを提供する事業者に支払われる報酬のことを「介護報酬」と呼びます。利用者からみると介護サービスの値段です。
これも3年に一度見直すことになっていて、今年の4月から適用される報酬額が1月18日に厚生労働省より発表されました。
新型コロナウイルス対応で厳しさを増した介護事業者の経営を安定させるため、基本報酬が増額されました。サービス全体の改定率は、全体で0.7%の引き上げで、9月までの半年間は、新型コロナウイルス対策として、基本料がさらに0.1%上乗せされます。
この結果、訪問介護(ホームヘルプサービス)は1回10円の値上げで、30分以上1時間未満の身体介護中心のサービスは、3,950円から3,960円(地域により金額は異なる)になります。
仕事と介護の両立に欠かせない通所介護(デイサービス)も、1回100円前後値上げされます。例えば、通常規模の施設が行う7時間以上8時間未満のデイサービスを要介護4の人が利用すると、1回あたり10,080円が4月からは10,180円(地域により金額は異なる)になります。利用者の自己負担はその1~3割ですので100円まるまる増額になるわけではありませんが、1ヵ月分で考えるとかなりの負担増になります。
介護保険では要支援要介護度ごとに、1ヵ月にいくらまで使えるという支給限度額が決められています。それを超えた分は全額自己負担になりますので、ケアマネジャーは支給限度額内にサービスを納めることに知恵を絞っています。
4月からの介護報酬改定は、利用料が高くなるという単純な問題ではなく、個々の値上げによって支給限度額を超えてしまう場合は、サービスを利用する頻度や内容を変更する必要が出てくるのです。
現在利用している方は必ずケアマネジャーから連絡が来ますので、大きな流れを知ったうえで、個別のケアプランをケアマネジャーと一緒に検討してください。そのときに、仕事と介護を両立できるケアプランを目指してくださいね。
つのちゃん
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