介護アドバイザーの角田です。
老老介護(老人が老人を介護すること)、認認介護(認知症の人が認知症の人を介護すること)は以前からありましたが、今日初めて「ヨウヨウ介護」という言葉を目にしました。
漢字では「陽陽介護」です。
一瞬、明るく楽しく介護することかなと思ったのですが、全然違いました。
「コロナ陽性の人がコロナ陽性の人を介護すること」なんですって。
家族がコロナに感染して自宅療養していたら、同居している高齢者に感染させてしまい、コロナ陽性の
家族がコロナ陽性の高齢者を介護するという構図は容易に想像できます。
今日見知った「陽陽介護」は、介護施設で行われていました。
あるグループホームでコロナのクラスターが発生し、入所者と介護職員の多数がコロナに感染してしまい
ました。
認知症の人たちは、病院に入院するよりも、馴染みの職員に看護してもらったほうが、落ち着いて療養
できます。残念ながら、病院で受け入れてもらえない可能性も高いでしょう。
しかし、職員の多くがコロナにかかっているのです。介護の手が足りません。
ホームは苦肉の策として、コロナ陽性の職員がコロナ陽性の利用者を介護することにしたそうです。
巷ではコロナにかかっても軽症でたいしたことはない、軽い風邪ぐらいと言われています。
しかし、実際にかかった人の話を聞くと、症状はそれぞれ違いますが、それなりに苦しいものだと思い
ました。多くの症状が収まった後でもいくつか残る症状があって、無理はできません。
そんな人たちが、自宅で休まずに職場で認知症の人を介護しているのです。介護職は、相手の生死を左右
する重要な仕事で、直接体に触れることが多く、テレワークに変えるのは難しいです。
施設の職員は、コロナ以後、感染予防のために、定期的な換気や消毒、利用した部分のふき掃除、利用者の手洗いとうがいの介助、また、密にならないように利用者をグループに分けて、あるいは個別に食事を提供するなど、通常の2倍の仕事量になったそうです。
親御さんが介護施設に入っている皆さん、この夏は直接会って話ができると期待していたことでしょう。
第7波の到来でそれは叶わなくなりましたが、施設の職員さんは一生懸命介護をしてくれています。
多忙な状況を理解して、許された方法で親御さんとのコミュニケーションを図ってください。
親御さんが施設で暮らしてくれるから、皆さんは安心して仕事ができます。家族にできない介護をして
もらっていることに感謝して、コロナが収まることを祈りましょう。
つのちゃん
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