介護アドバイザーの角田です。
毎日暑いですね。
今年の6月から環境省が、広域的に過去に例のない危険な暑さ等となり、人の健康に係る重大な被害が
生じる恐れがあるときに、「熱中症特別警戒アラート・熱中症警戒アラート」を都道府県単位で発表して
います。
普段心掛けている熱中症予防行動と同様の対応では不十分な可能性があるので、準備や対応が必要とのことで、高齢者には家族や周囲の人々による見守りや声掛けが重要だそうです。
アラートが発表されたときには、親御さんの体調を気遣ってお声掛けをされることをお勧めします。
さて、夏季休暇に久し振りに実家を訪ねたら、以前よりものが増えていると感じる方は多いのではない
でしょうか。
普段使うものはわずかで、使わないものが家中を占拠している。
室内だけでなく階段も廊下ももの置き場になっていて、歩きにくいし、どこに何があるのかわからない。
私の経験ですが、古い商品カタログや冊子を紐で縛って、義父に「捨ててもいいですか」と聞くと、
「取っておいて」と言われ、2階の物置部屋に積み上げました。
他のものも同様で、「俺が死んでから捨ててくれ」が口癖でした。
「まだ使えるものを捨てるのはもったいない。とりあえずとっておこう」が、ごみ屋敷化する元凶だそう
ですが、物資が少ない時代を生きてきた人は、なかなか捨てられないと思います。思い出が詰まったものや、自分が大事にしているものに囲まれて暮らせることは幸せなことです。
賞味期限切れのお肉や牛乳等、健康を害する可能性があるものは何とかしたいですが、基本的には捨てるか捨てないかは本人が決めることです。
親御さんの生き方に口を出すのは難しいですね。
ただし、介護保険の訪問介護を利用する場合は、「ヘルパーさんが働きやすいように少し片づけておこうよ」と説得してみるのは一案だと思います。
例えば、「ヘルパーさんに、寝室と洗面所と台所の掃除をしてもらうと助かるね。掃除機がかけやすい
ように床に置いてあるものをどかしておこうか。掃除用具や洗剤もまとめておきたいね」
「洗濯物をタンスにしまってもらえるといいね。タンスの中に何が入っているかがわかるように、引き出しに下着とか靴下って書いたシールを張っておくといいかも」と提案して、引き出しの中を整理する。
「短時間でお料理をしてもらうには、調味料とか包丁とか鍋がどこにあるかを一目でわかるようにしておくといいんだって。使いやすいようにキッチンの周りを片付けようよ」
利用者や家族が、訪問介護を受けるための準備でヘトヘトになってしまっては本末転倒ですし、「だから
利用したくない」なんて言われそうですね。
そんなときは、ケアマネジャーさんに相談してみることをお勧めします。
ヘルパーさんは仕事として来てくださるのですから、おいおい働きやすい家になっていけばいいと気軽に
考えることも大事です。
この夏は、介護の事前準備として、ヘルパーさんに介護をしてもらうという視点でご実家を見渡してみませんか。
同居している方は、今住んでいる家について考えてみてくださいね。
つのちゃん
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