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糖尿病を防ぐことが介護予防に


wiwiw介護アドバイザーの角田です。

 

ある男性から、こんな嘆きを聞きました。

「家は貧乏だったので、ビフテキを食べるのが夢だった。会社員になって一生懸命働き、好きなものを腹一杯食べられるようになったが、不摂生がたたって糖尿病になってしまった。今では妻から『霜降り牛肉なんてとんでもない』と言われる始末。金はあるのに食べられないとは皮肉なもんだね。」

 

日本の「食」は、本当に豊かです。

世界中のおいしいものが輸入され、お金を出せば欲しいものが手に入ります。

 

その一方で、好きなものを病気のために食べられない人たちがでてきました。

病気の悪化を防ぐために食べ物を選び、食べ方の工夫が必要になっています。

 

糖尿病は国民病とも呼ばれ、患者数は950万人(厚労省患者調査2014年)。

その約95%が、「肥満」「運動不足」「暴飲暴食」などが原因の生活習慣病の一つである『2型糖尿病』に分類されています。

 

ある女性は、血圧が高く長年医者にかかっていました。

脳こうそくで倒れた時に救急病院の医師から「糖尿病」と言われてとても驚いたそうです。

健診の空腹時血糖値は正常範囲だったので、かかりつけ医も見逃していたらしいのです。

 

昨年の秋、NHKが、”食後短時間だけ血糖値が急上昇してやがて正常値に戻る”という「血糖値スパイク」の危険性を紹介していました。

日本人の1400万人以上に生じている可能性があるそうです。その番組を見て、前述の女性もこれだったのかもしれないな、と思いました。

 

介護の相談を受けていると、「認知症」と「糖尿病」の両方を患っている人が少なくありません。

「父にお菓子は駄目だと言っても聞かない」

「母が甘いものばかり欲しがり、私に隠れて食べてしまう」

認知症の人に糖尿病の食事制限をするのは難しく、介護をより困難にしています。

 

糖尿病は脳にもダメージを与え、「認知症は脳の糖尿病である」という仮説を実証する研究成果も発表されています(2016年11月東北大学大学院薬学研究科)。

また、糖尿病のある人とそうではない人を比べると、アルツハイマー病や血管性認知症の発症リスクが2~4倍になることもわかっています(九州大学「久山町研究」)。

 

認知症患者数は462万人(2013年6月厚生労働省)と推計され、認知症予防が課題になっていますが、糖尿病を防ぐことも認知症予防のカギになっています。

 

将来の介護負担を軽減するためには、親御さんに、運動・食事・頭を使う(コミュニケーション)の介護予防を呼び掛けて、糖尿病と認知症を防ぐことが大事です。

 

介護予防法や糖尿病に関する食事の工夫については、たくさんの情報がインターネットで入手できますので、実行可能なものを勧めてみてください。

そして、一緒に実行すれば、あなたの健康も守られるでしょう。

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つのちゃん

介護家族のご相談をたくさん受けてきて、いろいろ学ばせていただきました。それを皆さんにお返ししたいなと思っています。

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