wiwiw介護アドバイザーの角田です。
喪中はがきが届く季節になりました。
今年はいつにもまして喪中の友人が多く、はがきを見て感じたのは、高齢化がこんなに進んでいたのかということです。「95歳の父が」「94歳の母が」と続くと、それが当たり前に思えてきました。
実父は90歳、義父は91歳で健在ですが、友だちの親も長生きしたのだなあと感慨深いです。
北関東や千葉県の一部地域では、88歳や90歳を超えた方の葬儀では、紅白の水引が印刷されたポチ袋に小銭を入れて配るそうです。長寿を祝うという意味で“長寿銭”と呼ばれています。
「この頃のお葬式では長寿銭をもらうことが多い」という話を聞いて、やはりそうなのかと思いました。
「人生90年時代」という用語が公式に使われたのは、平成24年版の『高齢社会白書(内閣府)』です。
その5年後、今年の9月には「人生100年時代構想推進室」が首相官邸に設置され、もはや人生100年時代を迎えようとしているのです。
実は、企業にとっての究極の仕事と介護の両立支援は、従業員の親御さんに元気で長生きをしてもらうことです。従業員が定年を迎えるまでその親が介護状態にならなければ、従業員は仕事にまい進できます。
ところで、日本人の健康寿命は、男性71.19歳、女性74.42歳(厚生科学審議会2014年)。
そのときの子どもの年齢はいくつでしょう。定年後というわけにはいかないでしょうね。
最新の平均寿命は、男性80.98歳、女性87.14歳(厚生労働省簡易生命表2016年)。
こちらであれば可能かもしれません。
ぴんぴんころり(PPK)に対して、寝たきりで亡くなるのを寝んねんころり(NNK)というそうですが、
皆がPPKを目指すのは難しいと思うので、健康寿命を平均寿命にできるだけ近づけることが大切になってきます。
併せて、親御さんが夫婦で老々介護をしてくれたり、片方を見送った後元気で一人暮らしをしてくれたりすれば、仕事への影響を少なくできるのではないでしょうか。
実父は、62歳のときに健診で胃癌が見つかり手術を受けました。その後腸閉そくの手術もしています。
義父は、テレビ番組が大動脈瘤を取り上げたときに、自分のお腹の中にこぶがあることに気づいて受診したら、まさに腹部大動脈瘤でした。
70代で受けた手術が成功し、本当に幸運でした。二人とも病気を早く発見して治療できたことで、その後妻を介護して看取ることができ、90代の今も元気です。
病気にならないように気を付けても、年を取ればどこかに不調は現れるものです。
病気の予兆に早く気づき、早く治療することも長生きの秘訣のような気がします。
年末年始は、親御さんと会う機会が増えますよね。
「体の具合で気になることはない?」「元気でいてほしいから、健診を受けてね」と是非声を掛けてみてください。
仕事と介護の両立は、ここから始まります。
つのちゃん
最新記事 by つのちゃん (全て見る)
- 住まいのエンディングノート - 2024.11.01
- 最期をどこで迎えるか - 2024.09.30
- MCI(軽度認知障害)を知っていますか - 2024.09.02